第3回 桃山町 内田義海様宅「桃源の郷 宮折 耕心院」

今回ご紹介する邸宅は宮折という屋号を持つ紀州の大地主庄屋津田家の屋敷として江戸時代に造られたお屋敷です。何度かの焼失の後、現在は江戸時代の蔵、明治時代の母屋、昭和初期の茶室・居間などが残されています。
大阪府・奈良県で呉服業を営む内田さんは、仕事柄、日本の伝統工芸や美術がご趣味の美術愛好家。もう今では見られない様な天井の梁や、建物全体に感じられる、職人堅気な細工に伝統文化の美しさを感じ、これを残したいと30年無人で荒れた状態であったこの邸宅を3年がかりで改修。平成15年に「宮折 耕心院」として一般にも公開しました。


江戸時代築の長屋門をくぐると別世界の始まり

総部屋数25室、蔵4棟、敷地面積1800坪の規模を誇る邸宅は、各所に庭が配置された静かなたたずまい。昭和41年制作の映画「紀ノ川」では、司葉子の嫁入りシーンのロケ地としても利用されました。
各部屋の造形はもちろん、廊下、欄間、天井、手摺、窓と建物の各所にさり気なく配置された細工の数々は、住むことを目的とした建物らしく、一見さりげない中にも細やかな細工がほどこされており、昔の建築の優雅さや小粋さに、職人の仕事の息遣いを感じるよう。部屋から見える庭の景色や静けさとあいまって、社寺仏閣の荘厳さとは一味も二味も違うやさしさや落ち着きを感じさせるとても居心地のよい日本建築の空間です。長屋門をくぐった瞬間に時間を遡ったような懐かしい気分になれる癒しの場所を一度体験してみませんか?


部屋から見とおす庭の落ち着き

見学の際は電話での事前予約が必要。内田さん、琴浦さんが屋敷の各所の見所を紹介して回ってくれます。庭を見ながらの食事も可能です。


根元に小さく神様が彫られたキリシタン灯篭(左)庭にも静かさが感じられます(右)

耕心院 (詳しくはこちら PDF:128KB)           

場所 : 和歌山県那賀郡桃山町調月331
入園料 : 500円(火曜定休) 完全予約制
喫茶・お土産販売あり。食事は要予約。
TEL : 0736(66)0587 / FAX : 0736(66)2982
当日予約 : 090(5648)8927

また、空き蔵や空き施設を利用した、イベントや物販・食事の提供等のテナントを募集中です。
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