原木ナメコのお話し

田辺市龍神村の北部に、小又川(こまたがわ)というのどかな山間の集落がある。
車だと、龍神行政局から国道371号線を約15分北上し、龍神郵便局手前で右折してトンネルへ。国道425号を十津川(東)方面に数分。龍神開発公社が経営する「深山荘」という宿泊施設や、地釜の堅豆腐づくりで話題の「工房るあん」が見えてくる。のどかな山村の原風景が今もなお残るこの集落が、今回訪問させていただいた原木ナメコの栽培に取り組む下野江敏美さんの住まいがある小又川地区だ。

収穫期も終盤を迎えた11月17日、ご縁あって下野江さんのナメコ畑を訪問することができた。こういった地域ネタの引き出しが多いほど、観光の仕事をする上で役に立つことも多い。色々と教えてもらったので、せっかくだから協会ブログで紹介しておこう。

下野江さんは、若かりし頃、鳥取県にある日本菌類専門学校で、キノコのことを中心に専門的な知識を2年間学んだ。Uターンしてからは、その知識を生かして当初は趣味で始めたナメコ栽培。その後、徐々に規模を大きくし、年間約30kg程度を収穫するほどの副業として毎年栽培を続けている。

主には、村内の宿泊施設や飲食店の食材として販売し、あとは、親類や知り合いに配っているそうだ。収穫が短期間に集中し、しかも次から次へと大量に採れるため、販路の確保が難しいとのことだが、奥さんと二人で作業をする姿は、どこかゆる~い感じがして山の暮らしならではのほのぼの感がある。完全商業主義でない太陽と同じリズムの暮らしそのものが、龍神の本来の魅力かもしれない。

下野江さんが使用している原木は、地元の「ヤマザクラ」だ。色んな樹種が原木として使用できるが、家の周りで調達できる木を使っているところも、自然な形で地産地消につながっている。

収穫までの工程は、11月に原木用のヤマザクラを伐採、その後伐採した山でそのまま乾燥させ、翌年の3月頃に植菌。植菌が終われば、後は地面に菌を繁殖させるための仮伏(かりぶせ)。早いナメコは原木伐採の翌年に収穫できるものもあるが、通常は、2年後の秋に収穫の最盛期を迎える。原木の寿命はせいぜい3年で、そのサイクルで上記作業を繰り返すのだそうだ。下野江さんの畑でも原木が、1年目、2年目、3年目のブロックに分けて並べられていて、やはり2年目のブロックに一番多くナメコが出ていた。

これも役徳…、訪問時に収穫体験をさせてもらって、お土産までいただいた。家に帰って、さっそく鍋料理でいただくことに!やはり原木ナメコは、菌床栽培の一般的なナメコとは、ぬめりも香りも歯ごたえも大きさも、まるで違う。ここしばらく食べ物で感動したことがなかったが、大満足の夕食となった。毎日毎食続いてもいいと思ったほどだ。

今年はそろそろ収穫シーズンも終わりそうだが、機会があれば是非、龍神の原木ナメコを
多くの人に体験してほしいものだ。

ちょっとマニアックな、「ナメコネタ」のブログでした。

いざいざ@どらごんおふぃす

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